昨年の団員の活動


 例年11月頃に全米団員の決定が行われ、全米団の活動がスタートします。全米団の活動は渡米前、渡米中、渡米後の大きく3つに分けることができ、ここでは団員決定後の第30代全米団の活動をこの三つに分けてご紹介します。

2014年のプログラムではありませんのでご注意ください。

 

Ⅰ 渡米前

選考

 選考は9月から11月上旬にかけておこなわれました。面接やプレゼンテーション、選考会議など行われました。中でも、同じ目標に向かって真剣に取り組むアプライ者と行った選考会議は、密度の濃いものとなりました。ここで選抜された9名の第30代全米団員は、全米団としての活動を開始します。

 

団員育成プログラム(DDP

 このプログラムでは、パブリックスピーキングおよび政策立案におけるロジカルシンキングの向上を主な目的とした団員育成プログラム(Delegates Development Programme ;DDP)を5回に分けて行いました。運営局員がマンツーマンで第30代のサポートにつき、団員は担当国(アルゼンチン)や議題に対する理解を深めたり、政策立案の方法を模索し、具体性と効果があり、実現可能性の高い政策を練り上げたりしました。

 また、DDPでは政策立案だけでなく、毎回、自分の立てた政策のプレゼンテーションを英語で行いました。プレゼンの基本を学ぶところからはじまり、3か月かけて、政策を簡潔に説明する力や大会中のスピーチに活かせる力を徐々に身につけることができました。

 4回目のDDPでは実際にJ-Presence Academy様からプレゼン講習を受けました。講師の方からのフィードバックを頂ける貴重な機会でした。

 最後のDDPでは東京の国連大学で政策発表会を開催しました。全米大会の会議における自らの政策について英語でプレゼンテーションを行い、お招きした大学職員の研究者や国連大学職員の方々など、専門家の方々から批評やアドバイスを頂きました。

 

 

Ⅱ 渡米中

提携校との政策調整

 例年全米団はアメリカの大学と提携し、合同代表団(Joint Delegation)という形で全米大会に参加しています。全米大会の会議では基本的に2人で1国の大使団(Pair Delegation )を形成するため、日本の団員とアメリカの学生が11でペアを組みます。自分のペアの学生と、渡米前にも連絡を取り合って会議に向けた準備を進め、大会前に提携校と合流し、顔を合わせた上で最終的な政策調整を行い、大会参加に備えます。第30代日本代表団はニューメキシコ州立大学と提携し、学生の家にホームステイさせてもらいながら、政策調整のみならず大学の見学を行ったり、食事を共にしたりし、日本の文化を紹介するJapanese Partyを開くなど文化交流も行いました。

 

ブリーフィング

 今年は全米大会後に、国連職員や日本政府代表部の方々からブリーフィングを受けました。ブリーフィングでは、勤務されている機関や日々の仕事の現場ならではのお話、またキャリアのお話を直接伺いました。毎年、団員が参加する会議の分野に合わせた職員の方々を訪問するようにしているため、議題への理解を深める非常に貴重な機会にもなります。またブリーフィングの時間以外にも、日本の省庁に勤務され、現在米国に留学されているOBOGの方々にお会いし、様々なお話を伺いました。

 

全米大会

 全米大会は渡米プログラムのメインイベントです。大会期間は5日間で、主にニューヨークのホテルで行われますが、会議だけではなく、プロシージャー講習会や講演会等のプログラムも充実しています。

  最終日には各会議で採択された決議に対して、国連本会議場で実際に投票行動を行います。

 第30代団員は、日本模擬国連との議事進行の違いや言語などの壁にぶつかりながらも各会議において奮闘し、時には失敗しても反省し次に生かす姿勢を大切にしながら、DDPで練り上げた政策を実現させたり、高めたパブリックスピーキング力を生かしてスピーチをしたりしました。その結果、日本代表団とニューメキシコ州立大学の合同代表団は、優秀代表団賞(Distinguished Delegation)という賞を頂くことができました。それだけでなく、各会議においても、最優秀大使賞とポジションペーパー賞を4つずついただくことができ、華々しい成績を残すことができました。

 

観光

 ニューメキシコ州やニューヨークでは、空き時間を利用して、ホワイトサンドやメトロポリタン美術館などに足を運びました。

 

 

Ⅲ 帰国後

 

  帰国後、団員は全米団派遣事業運営局員として当事業の運営を担っていくことになります。財団や企業、OBOGの方々などとの社会的繋がりが深い当事業を運営することで、社会で必要とされる能力を身につけることや、渡米経験を日本模擬国連活動に還元していくことを目的とします。以下、次項で示す運営の大まかな流れを簡単に説明します。

 

① 報告書作成・渡米報告会

 渡米を終えた団員は、渡米経験を模擬国連活動に携わる学生、支援して下さっている企業・財団の方々やOBOGの方々等に伝えるべく、渡米報告書を執筆し、その後渡米報告会を開催します。そしてこの渡米報告会をもって、正式に運営代が先代より引き継がれます。

 

② 関西大会

 全米団事業は、全米団における経験を日本模擬国連へ還元するということを理念に掲げています。渡米を終えた団員は還元活動の一環として、全米大会への参加経験によって培ったスキルや会議行動などを日本模擬国連に活かすべく、帰国後初めての全国大会となる関西大会に参加します。

 

③ 選考プロセス・選考会議運営

 団員は帰国後から次代の選抜に向けて選考プロセスを決定していきます。具体的には、選考基準を設定し、各種タスクや選考会議議題を決定します。910月に選考プロセスを実施して次代派遣団員の選考を行い、例年11月頃に次代団員を決定・発表します。その後、12月に行われる全日本大会で次代の紹介を行います。

 

④ DDP(団員育成プログラム)

 団員の決定・発表を終えると、次代が全米大会にて最大限の力を発揮できるように、渡米までの約3ヶ月間団員育成プログラムを実施します。

 

⑤ 次代派遣

 運営局員は次代の提携校決定、渡米の日程調整や大会への参加手続きなど、次代派遣団の渡米を計画し、団長は次代を引率します。その間、国内との連絡等の調整は副団長が行います。

 

⑥ 運営代交代

 そして、全米大会を終えた次代は帰国し、報告会を持って代替わりを行い、運営局員はOBOGとなり後輩を見守ります。

 




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